

次世代への考察と、共有へのジレンマ
取締役……
もとい、取り締まられ役かも知れない坂本です。
私がITに関わるようになってから、気がつけば20年以上が経ってしまいました。
プログラミングを始めた頃は、Window95発売より前だったので、
言語もCOBOLやCだったのが、「オープン化」のキーワードのもとに、
いつの間にかオープン系に切り替わり、「FINTEC」が聞こえだしてから、
OpenAPIやスクリプト言語が増えてきているのを感じます。
通信環境もモデムで繋いでいたのが、パソコンや携帯、スマホが当たり前になり、
インターネットがあるのが当然の時代になっています。
開発環境もクラサバと呼ばれる形式から、クラウドになりつつある反面、
クラウドに代表される中央集約的な構成とは真逆の、
分散型台帳(ブロックチェーン)を利用した試みも同時に進んでいたりします。
どの技術がデファクトスタンダードの地位を勝ち取るのかはわかりませんが、
私が歩んできた過去から現在の変化を考えると、
少なくとも、これから10年後、20年後には
「全く別の環境や技術が当たり前」になるのでしょう。
私が現役だった頃は、気になった事を調べておく事が、
仕事での評価に繋がったりする部分があったのですが、
役員として一線から退いた立場になると、
気になって調べている事を私が持っているだけでは、
知識から価値を生み出せないと感じています。
一方で、将来必要になるかも知れない若い世代に、
どう仕事に使えるのか明確になっていない(その技術が日の目を見れるかすらわからない)情報を、役員から突然言われても、社員からすると何を言いたいの?
となるのは、昔の自分を思い返すと容易に想像がつきます。
10年後に価値が出る(かも知れない)知識をうまく伝えて活かせて貰えない。
かと言って、伝える場を作っても、押しつけ感じられては逆効果だし……
こう言う葛藤は、いつの時代も繰り返されてきたのかもと、
遠くを見つめながら物思いに耽る今日この頃です。